セルマー、ヤナギサワ、ヤマハサックス用ネックジョイントスクリュー。
材質は、チタン、ステンレススティール、アルミからお選び頂けます。
チタン：タイトで力強い音
ステンレス：バランス良く鳴る
アルミ：華やかでつやのある音
転造という製法で作られ、精度が高く金属分子が切断されていないため強度があります。
人工衛星に使われるねじを製造するメーカと提携しました。
チタン：4,400円
ステンレス：3,850円
アルミ：3,850円
セルマー用のスクリューは、マーマデュークのT-Balance リガチャー（フランス製）に使用できます。
送料は、定形外（スクリュー）を選択いただくと200円です。
[レビュー]
若手プロの鰐川さんに書いていただきました。
【試奏セッティング】
楽器:ヤマハアルトサックスYAS62S(Jガード初期型)
マウスピース:マーマデュークSCIIプロトタイプ
リガチャー:GFシステム
リード:バンドレン、JAVA(緑)21/2またはJAVA(赤)21/2
《純正ネジ(シルバープレート)》
抵抗感★★☆☆☆
音質:やや柔らかい
音色:ややダーク
感想:初期型なので現行品よりもネジ頭に厚みがあり、現行品よりわずかに音がまとまる印象。真鍮にシルバープレートをかけているだけなので抵抗感も少なくバランスの良いネジだと思うが、これといって大きな特徴は無いノーマルな代物。
《ウッドストーン純銀製ジョイントスクリュー》
抵抗感★★★★☆
音質:やや硬め
音色:明るくエッジーだか弱奏時はダーク
感想:やや抵抗感が強めだが純正ネジに比べて格段にレスポンスが良くなる印象。強く吹き込んでもしっかり息を受け止めてくれるのでエアーをたっぷり使いたい人には良いと思う。しかし細かなニュアンスをつけようとすると抵抗感が邪魔をしてコントロールしづらい面もある。
《マーマデューク・ステンレス》
抵抗感★★★☆☆
音質:やや乾いているがまろやか
音色:やや明るめ
感想:ウッドストーンから付け替えて吹いた時にあまりに息がストレスなく入って行くのでびっくりした。高音域から低音域まで一本の息が効率良く入っていくのを感じ、楽器が程よくザワザワと振動しているのがわかる。今まで色々なジョイントスクリューを試して来たがこれは新しい感覚。純銀製のスクリューに比べるとパワーはやや劣る気もするが問題ないレベル。音色、レスポンスを取ってみても、とてもバランスが良いので特に演奏ジャンルは選ばないと思う。
《マーマデューク・アルミ》
抵抗感★★☆☆☆
音質:わずかに硬め
音色:明るく華やか、チリチリとした倍音成分が程よく乗っている
感想:とにかく吹奏感が軽いので高音域から低音域まで楽に吹ける。特に低音域がコントローラブルでサブトーンからリアルトーンの切り替えがしやすい。このスクリューは楽器の吹奏感が重いと悩んでいる人には良いかも。また若干反応の悪かったリードが鳴らしやすくなったのも面白い。とにかくパキッと鳴らせるのでフュージョンやロックなどをやっている方には特にオススメ。
《マーマデューク・チタン》
抵抗感★★★☆☆
音質:硬め
音色:やや暗くもあり程良くエッジも効いている。特に強奏時は音の輪郭がハッキリ出るので非常に個性的かつタイトな音色
感想:ウッドストーンの純銀製ネジの様に比較的エッジーな印象だがシャリっとした倍音の成分が心地良く耳に響く。意外に抵抗感もそれ程強くはなく、それでいて息をしっかり受け止めてくれるので大音量で演奏したい人には向いているかも。非常にパワフルに吹けるのでビッグバンドなどでも音が埋もれずに演奏出来ると思う。こちらもステンレスと同じくトータルバランスが良いので特にジャンルは選ばずに使用できると思う。
総括:今回3タイプ試奏させて頂きましたが、どのタイプのスクリューでも楽器の持つポテンシャルを引き上げてくれるので、どれか一つ持っていても全く損は無いと思うし、求める内容によっては期待以上の効果を発揮してくれるかもしれません。
今、世に出ているジョイントスクリューは高価な素材や重量、形状を特殊な物にするとことで楽器本来の持ち味に不自然な響きを上塗りしてしまうようなヘビーな物も少なくありません。やはりジョイントスクリューはある意味、一つのスパイスだと思うのでそれがメインになるような代物だとちょっと違う気がします。
その点、マーマデュークのスクリューは素材の違いはあれど構造や形状は至ってシンプルですし、吹いてみると違和感なく自然に吹奏感や音色に良い変化をもたらしてくれるので、個人的には大変オススメしたいです。ちなみに私の好みとしてはステンレスですが、普段音量を求められる場面が多いのでチタンを多く使用してます。しばらくは併用していこうかなと思っております。
